今回の問題は、2021年東大寺学園中学校の入試を、新小学6年生にも挑戦可能となるように一部表現を変更したものです。

以下の解説では、三角形ABCのことを△ABCと記すことにします。
また、三角形ABCと三角形DEFの面積の和を『△ABC+△DEF』と記すことにします。


【解説】
「△FABの面積は△EFCの面積の6分の11倍」の条件より、△EFCの面積を[6]とすると、△FABの面積は[11]です。

さて、平行四辺形の対角線によって、平行四辺形の面積が2等分されることはよく知られています。
図1で、△ABCの面積、

つまり『[11]+△CFB』は、平行四辺形の面積の半分です。...【ア】

yt-cha-a01-1.png

次に、『△AED+△CEB』も平行四辺形の面積の半分です。
これは、図2-1のように、平行四辺形に平行線を引くことで確かめられます。
(塾のテキストで似た問題を解いて知っている5年生~6年生も多いでしょう)
つまり、図2-2の『6.25cm2+[6]+△CFB』も、

平行四辺形の面積の半分です。...【イ】

yt-cha-a01-2.png

ところで、【ア】【イ】の両方に△CFBがありますね。
このように等しい面積で「共有」している部分があるときは、差を取ってみると、
図3-1より、『[11]=6.25cm2+[6]』となります。
よって、図3-2のように、6.25cm2が[11]-[6]=[5]に相当することが分かります。

yt-cha-a01-3.png

ここまでくれば、あとは簡単ですね。
[1]は6.25÷[5]=1.25cm2です。
求めたい面積は『△FAB+△EFC』、つまり[6]+[11]=[17]ですから、
1.25×[17]=21.25cm2が答えとなります。

【解答】
21.25cm2