初めから子どもに期待はしない。

というのは、子どもに対してどんなに大切なルールであったとしても、それを教えはしても「当たり前」と思うのは少し違うということである。

勉強して「当たり前」

授業中は静かにするのは「当たり前」

問題が解けて「当たり前」

しかし、そんなことは決してないのである。

これらは、われわれ大人が時間をかけて、じっくり培っていくものである。

授業中は静かにすることが自分にとっても他人にとっても大事だと悟らせる。

問題を徹底的に分析し、様々な解法を研究し、それらを通して子どもに考えることや勉強することの楽しさを伝える。

教えることだけに囚われ、「当たり前」のことだと思って怒る人には、思想がない。哲学がないのである。

 

「やってみせ 言って聞かせて させてみて

     誉めてやらねば 人は動かじ

 話し合い 耳を傾け 承認し

     任せてやらねば 人は育たず

 やっている 姿を感謝で 見守って

     信頼せねば 人は実らず」          

                  山本五十六