「天災は忘れたころにやってくる」、高知県出身の科学者、寺田寅彦(てらだとらひこ)博士のことばです。関東大震災後のことばですが、関東大震災から約100年たった2023年の今こそ、このことばの重さをじっくりかみしめたいと思います。自然はこわい。でも、だからこそ、ただこわがるだけではなくて、災害が起きた時にどんなことがあったか、その教訓(きょうくん)からどうしたら被害(ひがい)をできるだけ少なくできるか、伝えること、知ること、備えることが大事だと思うのです。5月なのに南の海で「猛烈(もうれつ)な」勢力に台風の動きをみながら、1998年に高知の街が濁流(だくりゅう)につかってしまったことや2004年の豪雨(ごうう)のことなど思いだしています。