溝渕増巳(みぞぶちますみ)という人物をご存じですか? 明治33年に生まれ、高等小学校(現在の中学校ですね)を卒業後、独学で官僚登用試験に合格し、警察関係の要職を歴任後、昭和30年から昭和50年まで高知県知事として活躍された方です。

 溝渕さんの子ども時代のこんなエピソードを聞いたことがあります(嘘かほんとかはわかりませんよ、念のため。私が小学生の時に聞いて、それからずっと心に残っている話です)

 勉強が好きで、向学心豊かな増巳少年。しかし、家が貧しくて満足に勉強道具も持てなかったそうです。彼はどうやって勉強したと思います?

 地面です。土の地面。彼は土の地面をノート代わりにして勉強したそうです。覚える事がらなんかは地面に何回も書いて覚えたんでしょうね、きっと。

 この話を聞いた時、子どもながらにいろいろと考えさせられました。

 満たされ過ぎるのはかえって成長を妨げるのかも知れないですねぇ。

おもちゃ博士で有名な北原照久さんのことばにこういうのがあります。

「今の日本は『足りない』が足りない」