私の愚息たちが幼かったころ、「仮面ライダー」「ウルトラマン」といった番組のDVDを借り、あるいは録画して鑑賞していましたが、よくもまあ飽きないもんだと感心するくらい繰り返し繰り返し見ていました。

 私が子どもの頃は家庭用ビデオやDVDなどはありませんでした。ですから、その時の放映を逃したら、その番組はもう二度と見られないわけです。見たとしても、その時一回きり。

 これが録画やDVDだと、何回でも見たい時に見られるわけですから、実に便利です。

 しかし、ですよ、どちらの見方がその番組の内容がより深く心に刻み込まれるか、となると、これは一回きりの方ですよね。

 番組に対する思い入れの深さ、見ている時の集中度の高さ、要するに番組に向かう姿勢ですね、この質が根本的に異なりますからね。

 私たちの世代はそうやって番組に接していました。本人は意識していなくても、その番組内容の吸収度の高さというのは、みんなかなりのもんだったはずです。

 今の子どもたちだって、一回きりしか接することができないとなれば、同じように高い集中力をもってそれに接するはずです。

 何を言いたいのか、もうお分かりですね。

 授業にもその気持ちで臨もう、ということです。

 まず、「今日はどんな問題に出会えるのかなぁ」とわくわくしながら塾に来よう。そして、授業中の説明も「説明は一回きりだ。その一回で理解するぞ」という気持ちで聞こう。

 授業内容の定着度がまるで違ってくるはずです。

 一期一会の精神で授業に臨もう!