前回の続きです。前回最後に、まずは第一歩として、自分が好きな漢字、美しいと思う漢字を考えてみてください、と結びました。

私も小学校高学年のときに大好きな漢字がありました。理由は思い出せませんが、「弾」という字です。このご時世、拳銃の弾をあらわす「弾」の字は危険きわまりない字ですが、当時はなぜかこの漢字に愛着をもっていました。

そこで何を考えたか少年の私はこの「弾」の字を書いた腹掛け(あの金太郎の前掛けみたいなやつですね)を作って、それを下着のシャツの下につけていようと思ったのです。何かそこから力が湧いてくると思ったのかもしれません。どこか好きな人の名前を素肌に書いたり彫ったりする「〇〇命」に近いかもしれません。

白い四角い布に四本のひもをぬいつけて、後はその白い布に「弾」の字を書きこむだけになりました。ただそれを学校の授業中にやってしまったから、いけません。先生に見つかってこっぴどくしかられました。見つけた先生も、この子何をやっているんだろう、と不思議だったでしょうね。結局罰として学校で一日中それを上着の上から着けて生活しないということになりました。下着の下、地肌に直接着けることに意味があるのに! まあ、さらし者ですね。こんなことがあり私の「弾」熱も冷めてしまいました。

皆さんはこんな失敗ではなく、好きな漢字をペットの名前や、将来生まれてくる子どもの名前に付たりすることができるといいですね。